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この記事ではギター・ベースのネック反り関連として「トラスロッド」をテーマに、仕組みや歴史を解説しています
トラスロッドは普段見えませんが、弦の張力と反発してネックの均衡を保っている重要な部分です。そして意外と仕組みは簡単!
この記事でトラスロッドの理解を深めてみてください!
トラスロッドの「事前知識」
トラスロッドの歴史
現代では、トラスロッドとはネックの中に仕込まれている金属の棒を指します。
これを調整することによって、ネックの反り具合を変えて弦の張力との均衡を保っています。
「アジャスタブルトラスロッド」と「ノンアジャスタブルトラスロッド」
初期のクラシックギターなどはトラスロッドが埋め込まれていないものが多かった。しかし、スチール弦の登場によりネックにかなりの強度が必要になりました。
そこで強度を得るために鉄製の棒をネックの中に仕込んだものが出てきました。断面が「 T 」字のものや「角パイプ」鉄製の棒です。
このタイプは仕込んだ後に調整が効かないため「ノンアジャスタブルトラスロッド」と呼ばれます。メーカはマーチンが有名。
これに対して、1920年頃にギブソン社がスチール弦を張るギターに、ネックの状態が変わった後も形状をコントロールする必要があると、
「アジャスタブルトラスロッド」を採用しました。
下の図のように湾曲してネックに仕込まれているため、トラスロッドのナットを絞め上げることによってネックの反りをコントロールすることが可能になりました。
「ベンドロッド」とも呼ばれます。
アジャスタブルトラスロッドの種類
大きく分けて1wayと呼ばれるシングルアクショントラスロッド、2wayと呼ばれるダブルアクショントラスロッドの2種類があります。
シングルアクショントラスロッド(1wayトラスロッド)
まずシングルアクションとは上記で説明した通り、たわませたトラスロッドを締めることで上方向に力を加えて反りを直す構造です。ギターやベースのネックは構造的に考えても弦の張力によって順反りしやすいところを、トラスロッドで逆方向に力を加えることで反りを矯正できます。
逆反りの場合は矯正方向へ力を加えることはできませんが、緩めることによって指板側への力が弱まるため、弦の張力バランスが変わりネックが動くという原理です。
GibsonやFenderをはじめ、様々なメーカーで採用されています。
ダブルアクショントラスロッド(2wayトラスロッド)
次にダブルアクションとは、シングルアクションとは違って順反りにも逆反りにも矯正したい方向へ力を加えられる構造です。
これだけ説明するとシングルアクションよりダブルアクションの方が良いと思われるかもしれませんが、あくまでこれはネック反りにおけるメリットです。ダブルアクショントラスロッドは音そのものにも大きく影響しますし、構造上は重くなりやすいデメリットもあります。
☆実際のネック製作時
ギター作りの学校でもそう習い、実際にギターを年間500本以上作るのに携わっていた時も「少しトラスロッドを締めた状態で指板の平面を出し」をしていました
トラスロッド調整するには
トラスロッドの調整場所
画像のようにヘッド側かネックヒール側にトラスロッドナットがあります。
それをマイナスドライバーや六角レンチ、ボックスレンチで回します。
回転方向と反り方向
トラスロッドは、時計回りに回すと逆反る方向に動きます。
反時計回りに回すと順反るの方向に動きます。
詳細は「ネック反り(トラスロッド)調整について」の記事を読んでください↓
まとめ
「トラスロッド」だけでも様々です
ギターの歴史の中で、ネックを常に良い状態に保つためにトラスロッドが進化してきたように感じます
ぜひこの知識を生かして、ご自身の楽器を弾きやすいものになることを願っています!
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